SAP-C02 上級 SAP

コンテナ実行基盤の選定 ECS・EKS・App Runner・Fargateを組織要件から選ぶ

SAP-C02を目指す方向けに、コンテナワークロードの実行基盤をどう選ぶかを整理します。試験では「ECSとEKSの違い」を知っているだけでは足りず、組織のスキル・既存資産・運用体制という要件から最適な組み合わせを選ぶ力が問われます。

覚え方:3つの観点で切り分ける

コンテナ基盤の選定は「オーケストレーター(ECSかEKSか)」「実行環境(EC2かFargateか)」「抽象度(どこまでAWSに任せるか)」の3軸で考えると整理できます。問題文に「Kubernetes」「既存のHelmチャート」「マルチクラウド」とあればEKS、「AWSネイティブ」「運用負荷最小」「シンプル」とあればECS、「Webアプリをソースから最短で」とあればApp Runnerが候補です。

Amazon ECS:AWSネイティブで運用が軽い

ECSはAWS独自のオーケストレーターで、IAM・ALB・CloudWatch・Service Connectと深く統合されており、コントロールプレーンの費用も不要です。Kubernetesの知識を持つ人材がいない、AWS内で完結する、運用チームが小さいという要件で選びます。CodeDeployによるブルーグリーンデプロイやキャパシティプロバイダーによるスポット活用も標準機能です。

Amazon EKS:Kubernetes資産と可搬性を活かす

EKSはマネージドなKubernetesコントロールプレーンを提供します。既存のマニフェストやHelmチャートを再利用したい、オンプレやマルチクラウドと同じツールチェーンで運用したい、Kubernetesエコシステム(Istio、Argoなど)を使いたい場合に選びます。EKS AnywhereやEKS Distroを使えばハイブリッド環境で一貫した運用ができ、SAPではこの「可搬性」の文脈で頻出です。運用にはKubernetesのバージョンアップ対応など一定のスキルが必要です。

Fargate・EC2・App Runner:実行環境と抽象度

Fargateはサーバーレスなコンテナ実行環境で、ECSとEKSの両方で使えます。ホストのパッチや容量管理をなくしたい、タスクごとに分離を強めたいときに選び、逆にGPUや特定のインスタンスタイプ、Windowsコンテナの細かな制御、大規模で安定した負荷のコスト最適化(リザーブドやスポット)が必要ならEC2起動タイプです。App RunnerはさらにVPCやロードバランサーの設計も隠蔽し、ソースコードやイメージからHTTPアプリを最短で公開したい小規模チームに向きます。

要件第一候補理由
Kubernetes資産の再利用・マルチクラウドEKS標準のKubernetes APIとエコシステムが使える
AWS内完結・運用チームが小さいECSAWSサービスとの統合が深くコントロールプレーン費用が不要
ホスト管理をなくしたいFargate(ECSまたはEKS)OSパッチ・容量計画が不要でタスク単位に課金
GPU・特殊インスタンス・大規模コスト最適化EC2起動タイプインスタンス選択とリザーブド・スポットが使える
Webアプリを最短で公開App RunnerVPC・LB・スケーリングの設計を隠蔽
試験ポイント SAPでは「オンプレのKubernetesクラスターとAWSを同じ運用モデルにしたい」という要件でEKS(+EKS Anywhere)、「マイクロサービス間の通信をサービス名で解決し、可観測性も欲しい」でECS Service Connect、「移行を最短で・改修なし」でApp Runnerやリフト&シフト(ECS on EC2)といった対応づけが問われます。オーケストレーターと実行環境は独立に選べる点を押さえましょう。

チェックリスト

  • ECSとEKSの違いを「スキル・資産・可搬性」の観点で説明できる
  • Fargateを選ぶべき要件と、EC2起動タイプでなければならない要件を挙げられる
  • App Runnerが向くワークロードと向かないワークロードを判断できる
  • EKS Anywhere・EKS Distroの位置づけをハイブリッド要件と結びつけられる
  • キャパシティプロバイダー・Service Connect・CodeDeploy連携などECS固有機能を把握している

まとめ

コンテナ基盤は「オーケストレーター×実行環境×抽象度」の3軸で選びます。問題文のキーワード(Kubernetes、運用負荷、GPU、最短公開)から軸ごとに候補を絞る練習をしておきましょう。

クイズで理解度を確かめ、最新の出題範囲はAWS認定 公式ページで確認しておきましょう。

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