データ保持とオブジェクトロック S3 Object LockとGlacier Vault Lockで改ざん耐性を確保する
本記事はSCS試験対策として、規制対応やランサムウェア対策として求められる、変更・削除不可なデータ保持の設計を解説します。試験では、保持ルールをどう強制し、後から緩められない仕組みにするかが問われます。
覚え方のフレームは3つの観点です。方式(どの保持モードを使うか)・期間(いつまで保持するか)・不可逆性(設定を後で緩められないか)。
方式 S3 Object Lockのガバナンスモードとコンプライアンスモード
S3 Object Lockはオブジェクトを指定期間、上書きや削除から保護します。ガバナンスモードは特別な権限を持つ利用者であれば保持設定を変更できますが、コンプライアンスモードはルート利用者を含め誰も保持期間中は設定を変更・解除できません。監査要件でroot利用者であっても削除できない状態にしたい要件ではコンプライアンスモードを選びます。
期間 保持期間とリーガルホールド
保持期間は日数で指定するほか、期間の定めがない継続的な保護が必要な場合はリーガルホールドを使います。訴訟や調査のため、期限を定めずに証跡を保全し続けたい要件ではリーガルホールドを設定し、通常の保持期間とは別に個別で解除するまで保護を継続します。
不可逆性 Glacier Vault Lockによるアーカイブの保護
S3 GlacierのVault Lockはボールトポリシーを一度ロックすると、その後は削除・変更が一切できなくなる不可逆な仕組みです。長期アーカイブに対して規制当局向けのWORM(Write Once Read Many)要件を満たしたい要件ではVault Lockを使い、ポリシーロック前に十分なテスト期間を設けます。
| 方式 | 変更・削除の可否 | 選ぶ要件 |
|---|---|---|
| ガバナンスモード | 特別権限があれば変更可能 | 内部統制として抑止したい |
| コンプライアンスモード | root含め誰も不可 | 規制要件で完全な不可逆性が必要 |
| Glacier Vault Lock | ロック後は不可 | 長期アーカイブのWORM要件 |
チェックリスト
- ガバナンスモードとコンプライアンスモードの権限面の違いを説明できる
- リーガルホールドと保持期間の違いを説明できる
- Glacier Vault Lockの不可逆性を説明できる
- 規制要件に応じてどのモードを選ぶべきか判断できる
まとめ
データ保持設計は「方式・期間・不可逆性」の3観点で捉え、規制要件の強さに応じてガバナンスモード、コンプライアンスモード、Vault Lockを使い分けるのが定石です。この記事の理解度はクイズで確認し、最新の試験範囲はAWS認定 公式ページで確認しましょう。
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