侵害されたEC2への初動対応 隔離と証拠保全の手順を押さえる
この記事は SCS-C02 を目指す方に向けて、インスタンスが侵害された疑いがあるときの初動を整理します。試験では「まず何をするか」「証拠を壊さずにどう調べるか」という順序を、要件から選ばせる問題が出ます。
覚え方は3つの観点です。止めずに隔離する・証拠を保全する・原因と影響範囲を追う。この順番を崩さないことが最大のポイントです。
止めずに隔離する
最初にやりたくなるのはインスタンスの停止ですが、停止するとメモリ上の証拠が消えます。正しい初動は、すべての通信を許可しない専用のセキュリティグループへ差し替えることです。実行中のまま外部との通信だけを断てるため、攻撃者のセッションを切りつつメモリを保持できます。あわせてインスタンスプロファイルのIAMロールを権限のないロールへ差し替えるか、ロールのポリシーに全拒否を追加し、盗まれた一時認証情報がAPIを叩けない状態にします。Auto Scaling グループ配下ならスタンバイ状態にして、置き換えられないようにします。
証拠を保全する
EBSスナップショットを取得し、調査用アカウントへ共有します。実務では調査専用アカウントにコピーしてから読み取り専用でマウントするのが定石です。メモリダンプが必要な場合は、Systems Manager の Run Command を使えばSSHログインなしで取得コマンドを流せます。取得物にはタグで事案IDと取得時刻を付け、追跡できるようにします。
原因と影響範囲を追う
GuardDuty の検出結果を起点に、Detective で関連するAPIコールや通信先を時系列でたどります。CloudTrail では盗まれたロールのセッション名で絞り込み、他リソースへ手を広げていないかを確認します。VPCフローログで外部への大量送信がないかも見ます。
| やること | 使うもの | 注意点 |
|---|---|---|
| 通信の遮断 | 許可ルールなしのセキュリティグループ | 停止や終了はメモリ証拠を失うので避ける |
| 権限の無効化 | ロールの差し替えまたは全拒否ポリシー | アクセスキーではなく一時認証情報が使われている |
| ディスク保全 | EBSスナップショットと調査用アカウントへの共有 | 元のボリュームには書き込まない |
| 調査 | GuardDuty、Detective、CloudTrail、フローログ | 検出から遡って影響範囲を確定する |
チェックリスト
- 停止ではなくセキュリティグループ差し替えで隔離する理由を説明できる
- インスタンスプロファイルの権限を無効化する方法を2つ挙げられる
- EBSスナップショットを調査用アカウントへ渡す流れを説明できる
- GuardDutyとDetectiveとCloudTrailの役割の違いを言える
- 封じ込めから復旧までの順序を口頭で再現できる
まとめ
初動は隔離、次に保全、最後に調査です。この順序と、それぞれで使うAWSの機能を対応づけておけば、初動対応の設問はほぼ落としません。
理解を確かめるにはクイズで腕試しを、最新の出題範囲はAWS認定 公式ページで必ず確認してください。
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