SAA-C03 中級 SAA

【SAA-C03】可用性と耐障害性の設計パターン|マルチAZ・Auto Scaling・ELB活用

SAA-C03では「単一障害点(SPOF:Single Point Of Failure)をなくす設計」が繰り返し問われます。ここでは可用性(落ちにくさ)と耐障害性(壊れても続けられること)を高める基本パターンを、具体例・早見表・よくある誤りとともに整理します。

可用性設計の3つの柱

個々のサービス機能は、次の3つの観点で整理すると覚えやすく、問題も解きやすくなります。

  • 冗長化:同じ役割を複数用意し、1つ壊れても大丈夫にする(例:複数AZ配置)
  • 自動復旧:壊れたら自動で置き換え・切替する(例:Auto Scaling、マルチAZフェイルオーバー)
  • 負荷分散:正常なリソースにだけ振り分ける(例:ELB+ヘルスチェック)

マルチAZによる冗長化

  • サブネットを複数AZに用意し、EC2・ELB・RDSなどを分散配置する。これが可用性設計の土台。
  • RDSのマルチAZ配置は、別AZの待機系へ同期レプリケーションし、障害時に自動フェイルオーバーする。可用性のための機能で、待機系は読み取りには使えない。
  • ELBも複数AZにまたがって配置し、AZ障害時に生きているAZへ振り向ける。
よくある誤り 「読み取り負荷を分散したい」のにマルチAZを選ぶのは誤り。読み取りスケールはリードレプリカ(または Aurora のレプリカ)です。マルチAZ=可用性、リードレプリカ=読み取りスケール、と役割を切り分けましょう。

Auto Scaling と ELB の組み合わせ

  • Auto Scaling:需要に応じてインスタンス数を自動で増減し、さらに異常インスタンスを自動で置き換える(自己修復)。希望台数・最小・最大を設定する。
  • ELB(Elastic Load Balancing):ヘルスチェックで異常インスタンスを検知し、正常なインスタンスにのみトラフィックを振り分ける。Webは ALB、超高スループット/固定IPは NLB。
  • 両者はターゲットグループで連携し、「増えた台数へ自動で振り分け」「落ちた台数を自動で切り離し&再作成」を実現する。

データ層の耐障害性

  • S3:同一リージョン内の複数AZにまたがり、99.999999999%(イレブンナイン)の高耐久。静的コンテンツやバックアップの保管に最適。
  • DynamoDB:複数AZへ自動レプリケーション。グローバルテーブルでマルチリージョン化も可能。
  • RDS/Aurora:マルチAZで待機系へ同期。Auroraはストレージを3AZ×2=6か所に複製し特に堅牢。
  • EFS:複数AZから同時マウントできる共有ファイルストレージ。

リージョン障害への備え(一歩上の設計)

AZ全滅やリージョン障害に備えるなら、マルチリージョン構成と Route 53 のフェイルオーバールーティング(ヘルスチェック連動)で別リージョンへ切り替えます。要件のRTO/RPOが厳しいほど、常時稼働の待機系を厚くします。

可用性を高める手段 早見表

対象手段効果
Webサーバー(EC2)複数AZ+Auto Scaling+ELB自動増減・自己修復・負荷分散
リレーショナルDBRDS/Aurora マルチAZ自動フェイルオーバー
読み取り負荷リードレプリカ/ElastiCache読み取りスケール・負荷軽減
リージョン障害マルチリージョン+Route 53別リージョンへ切替
試験ポイント 「自動でフェイルオーバー」「単一障害点をなくす」「AZ障害でも継続」という問題文は、複数AZ・Auto Scaling・ELBの3点セットで解けることが多い。まず要件が「可用性」「読み取りスケール」「災害復旧」のどれかを見極めましょう。

チェックリスト

  • 「冗長化・自動復旧・負荷分散」の3観点でサービスを整理できる
  • マルチAZ(可用性)とリードレプリカ(読み取りスケール)を混同しない
  • Auto Scaling(自己修復・増減)とELB(ヘルスチェック・振り分け)の役割を説明できる
  • S3・DynamoDB・Aurora の耐障害性の特徴を言える
  • リージョン障害には マルチリージョン+Route 53 と結びつけられる

まとめ

可用性設計は「冗長化・自動復旧・負荷分散」の3観点で整理すると得点しやすくなります。役割の混同(特にマルチAZとリードレプリカ)に注意しましょう。クイズで理解を確認し、資格対策ページもあわせてご活用ください。試験番号・配点は改訂されることがあるため、申込前にAWS認定 公式ページで最新の試験ガイドをご確認ください。

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